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2010年 08月 28日
新聞広告を見て涙腺がゆるむなんてことは、まずありません。でも、昨日は違いました。そこで紹介されていたのは1通の手紙。海外で研究に打ち込む野口英世博士に向けて、母・シカさんが送ったものです。
ほぼひらがなとカタカナだけの、子どものようなつたない筆。普段書くことがない文字を一生懸命思い出しながら、手紙をしたためているのです。シカさんは何度も何度も繰り返します。「はやくきてくたされ(早く帰ってきてください)」と。長年会えない息子への思いを、一文字一文字に込めた母。その心情は紙面からにじみ出て、痛いほどに伝わってきます。 製紙会社5社が、日本新聞協会に加盟する新聞全103紙に一斉掲載したこの広告。パソコンや携帯電話といった伝達手段が普及した今、もう一度紙のよさを見直そうと訴えています。紙だから伝わること。紙でなければ伝わらないこと。「紙に書いた想いは、その人の声になって届く。」と、キャッチコピーがささやくとおり、紙の持つ力を1通の手紙から改めて教わりました。
by holoholo-b
| 2010-08-28 11:01
| 紙もの もろもろ
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